2023年KIP地域研修報告【群馬研修】

6月17日・18日の2日間、群馬県にて地域研修を行い、同地域の歴史や産業について学習しました。 1日目はぐんま国際アカデミーにて、現地の高校生とともに、「DX時代に求められる人物像」というテーマでフォーラムを開催し、KIP社会人会員の北野氏の講演と、高校生たちとDX時代に必要なスキルについての討論を行いました。また同日には日本100名城の一つである金山城も散策しています。2日目には、みどり市に移動し、醤油工場を見学したほか、甘楽町の風情ある街並みの散策やこんにゃくパークの訪問、富岡市にある世界遺産の富岡製糸場の見学を通して、群馬の歴史や産業について学びを深めました。以下にご報告を掲載いたします。

(群馬研修)

【研修スケジュール】

6月17日(土)KIPアラムナイ北野氏・現地高校生とのフォーラム、金山城址散策
9月18日(日)醬油問屋の岡直三郎大間々工場、甘楽郡歴史的街並み、こんにゃくパーク、富岡製糸場訪問

【ぐんま国際アカデミー討論会】

(ぐんま国際アカデミー討論会)

(ぐんま国際アカデミー討論会)
KIPアラムナイの北野裕則氏による「D X時代に求められる人物像」と題した講義とディスカッションが行われた。北野氏は、DX時代に必要なスキルや日本のDXの進捗について語り、その後、科学科目の重要性についてのディスカッションが行われた。ディスカッションでは、文系科目と理系科目の重要性について賛否両論があり、特に高校生の意見の広さと鋭さが際立った。高校生は自分の意見を表現するのがうまく、議論に積極的に参加していた。

【金山城址】

(金山城址)

群馬国際アカデミーを出発後、関東7名城の一つである金山城の跡を訪れた。金山城は、15世紀に新田家により築城された、金山の地形を最大限に利用した山城である。尾根や人工的な谷により敵の侵入を遮り、物見台により敵を見張る機能を有していた。複数の武将による攻防にも落ちなかった「不落の城」と呼ばれる金山城の防御の工夫を実際に目で確認するとともに、山地と関東平野の中間に位置する群馬県の地理的歴史を学ぶことができた。

【岡直三郎大間々工場】

(岡直三郎大間々工場)

2日目は朝から、木桶を用いた伝統製法で236年間醤油造りを続けてこられた岡直三郎商店の大間々工場を見学した。問屋は足尾銅山への宿場町として栄え、近江商人がはじめたという。今は閉店も多いという街の中、価格競争で売れないものは作れないという農家の方の事情や、お土産やSNSでの工夫も伺えた。PJテーマに繋がる農業課題を、国の登録有形文化財(建造物)にしみ込んだ醤油の香りとともに、五感とともに記憶できた。

【甘楽郡歴史的街並み】

(甘楽郡歴史的街並み)

醤油工場見学の後、甘楽町を訪れた。甘楽町は、織田信長の次男である織田信雄が築いた小幡藩の城下町である。甘楽町では、武家屋敷や石垣といった歴史的建造物が多数現存しており、江戸時代の情景を今に伝えている。また、偶然お話できた住民からは、保全されている経緯を伺い、変化する社会での保全の難しさについて考えさせられた。名勝「楽山園」では、その庭園様式から当時の移り変わる時代の変化や織田家と茶事の関係性について理解を深められた。

【こんにゃくパーク】

(こんにゃくパーク)

二日目の午後に、昼食を兼ねて甘楽町のこんにゃくパークへ行った。こんにゃくの唐揚げやこんにゃく芋から作った麵類、ソフトクリームを実食し、こんにゃくの食べ方の幅の広さを身をもって知ることが出来た。また、これらの使用方法は一般的なこんにゃくのイメージからかけ離れた用途であり、参加者も驚いていたようだった。こんにゃくパークを実際に利用し、パークの取り組みはこんにゃくに親しみを持ってもらうことやこんにゃくの新しい使い方の普及に寄与しており、こんにゃくの食文化の保護、消費拡大に有用であると感じた。

【富岡製糸場】

(画像提供:富岡市)

研修の最後は、世界文化遺産にも登録された富岡製糸場を訪れた。日本の近代化が産業を起点に進んだ歴史、それを支える「モノ」が日本にはあったこと、当時を生きた女工の方々の尽力に思いを馳せた。一方、『女工哀史』については展示全体を通じても触れられることはなく、私たち自身が歴史的な遺産を自ら見に行き歴史を学び感じること、史実を確認する姿勢を持ち問い続けることの大切さも痛感した。

戻る